「が」を「の」に代えてみる!

・僕が食べたパンはアンパンです。たっぷりとあんこが詰まっていて、とても美味しかったです。

 例えばこんな短い文章にだって穴はあるのです。読みやすい文章というのは、やわらかい文章と言い換えることができます。学生時代に受けた国語のテストの評論文って硬いじゃないですか。それに比べて昔話の桃太郎や浦島太郎はやわらかくて読みやすい。なんとなくわかりますよね。文章は相手に読ますためのものですので、できるだけやわらかく(=読みやすく)する必要があるわけです。その方法のひとつがこれ。「が」を「の」に代えること。耳に残る「が」という音は、それだけで文章を硬くしてしまう存在なのです。
 今回の例文の場合、「が」は二箇所あります。もし文章に「が」という文字があって、それを「の」に代えても文章の意味が変わらない場合は思い切って「の」を代入してみましょう。

・僕の食べたパンはアンパンです。たっぷりとあんこが詰まっていて、とても美味しかったです。

 どうですか?読んだときに耳に残る嫌な感覚が少なくなったと思いませんか?
 ちなみに、「あんこが」の「が」に「の」を代入すると、「たっぷりとあんこの詰まっていて」なんていう意味のわからない文章になってしまうので代入してはいけません。
 ほら、さっそく実践例が出ましたよ。「意味がわからない文章」とするより「意味のわからない文章」と書くほうが文章はやわらかくなるのです。
 文章を書いて、それを読み直したときに「が」がないかを探してみましょう。それを「の」に置きかえたときに文章の意味が変わらなければ、代えてしまった方がよい文章になります。ただ、「の」を使いすぎるのも禁物です。バランスを考えて代入することも大切です。